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- 2019年 第14回大会
- 食育授業コンテストレポート・レセプション
第14回全国学校給食甲子園決勝大会
応募献立食育授業コンテスト
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- 鹿児島県 垂水市立学校給食センター 栄養教諭・平野 朋子さん
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「みなさんは鹿児島の特産物になにがあるか知っていますか?」という質問から授業がスタートしました。特産物のなかでもブタの飼育数が全国一であることが語られます。日本で肉食が禁止されていた時代も鹿児島の人は豚肉を食べており、「薩摩武士は、ブタを歩く野菜と言って戦場にも連れて行った」という歴史のエピソードも語られました。
黒板には薩摩藩の偉人、西郷隆盛や大久保利通の写真が貼られ、「彼らが高身長だったのはブタを食べていたから(と推測される)」と説明。
手作りのふくれがしは奄美大島の特産物である黒糖を使った伝統的なお菓子であり、地元の食材をふんだんに使った献立を示しました。- 栄養教諭・平野 朋子さん
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- 山口県 周防大島町立大島学校給食センター 栄養教諭・平原 みゆきさん
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周防大島町の地図の切り抜きを持ち出し、「大島町の自慢の食べ物はなんでしょうか?」という問いかけとともに、みかん、魚、ひじきといった大島町産の食材のイラストをホワイトボードに貼っていきます。イラストは親しみやすいように、かわいらしい眼や口や手足が描かれています。「今日の給食はそんな大島の自慢の食材をぎゅぎゅっと詰め込んだ献立ですよ」と話しかけました。
メインの献立の「みかん鍋」の定義(きまり)に焦点を当てて説明していきます。「鍋奉行御用達という焼き印が入ったみかん」「みかんの皮入り地魚のつみれ」「ピリリと辛いみかんこしょう」と書かれた紙を貼り、児童に郷土料理への愛着を持ってもらおうという意識が感じられる授業でした。- 栄養教諭・平原 みゆきさん
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- 長野県 長谷学校給食共同調理場 栄養教諭・原 真理子さん
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高さ120センチほどの大きな手描き巻物の登場に会場がどよめきました。むかし話のような語り口で「麦わら帽子の会ものがたり」の巻物が展開されていきます。長谷の給食室に地元の野菜を納品するため、30年前に農家のお母さんたちが立ち上げた「麦わら帽子の会」。メンバーの高齢化で一度は解散しましたが、地元の中学生たちが立ち上がり、「新生・麦わら帽子」の会を作ったとのことでした。巻物の最後では授業を聞く小学4年生たちに会への参加を呼びかけます。食育の現場を通じて、地域の農業が継承しようとしていることがわかります。
授業の後半は献立の紹介。それぞれのメニューに使われている地元の食材について、模造紙を用いて説明していきます。長谷汁の隠し味として使っている「長谷の太陽」というラー油は、長谷の中学校で開発されたもの。ラー油の絞りかすである唐辛子も唐辛子みその材料として使われています。この地域では中学生の農業活動が盛んであることが強く印象づけられる授業でした。- 栄養教諭・原 真理子さん
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- 埼玉県 草加市立西町小学校 栄養教諭・今井 ゆかりさん
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「この前みんなが中山さんの畑に植えた枝豆の苗が、こんなに大きくなったよ」と畑で育つ枝豆の写真を示しながらスタートしました。小学三年生の児童たちが中山さんの畑で行った体験農業を振り返りながらの授業です。
埼玉青なす、黄色のズッキーニ、ふだん草、リトルレモン、ニホンミツバチの巣箱(はちみつ)といった食材を紹介。いずれも献立に使われている中山さんの畑の野菜です。
次に枝豆の構造を模型で説明しました。サヤの中の豆は面ファスナーで着脱できるようになっていました。 実際に中山さんの畑で児童が農業体験を行った畑でとれた食材が使われているメニューですから、児童たちも喜んで食べ、残菜は出にくいでしょうね。- 栄養教諭・今井 ゆかりさん