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14th contest 第14回大会について

選手宣誓と同時に調理コンテストを開始

第14回全国学校給食甲子園のハイライトである調理コンテストは、8日午前9時50分から始まりました。
決勝戦に勝ち残った12代表の選手一同は、決戦を前に緊張した面持ちで調理室に入ってきましたが、白衣を着た審査委員とカメラを担いだ報道陣が入ってくると、いよいよ腹をくくったのか眼に闘志が浮かべているように見えました。
調理室の窓の外では、各チームの応援団が、激励の言葉を書いたプラカードなどを持って大勢かけつけてきていました。

開会のあいさつに立った銭谷眞美・審査委員長は、大会の趣旨を改めて説明し、これから決勝戦の調理に臨む選手たちを激励しました。
審査委員の紹介、各チームの栄養教諭・学校栄養職員と調理員の紹介の後、前日のクジで栄えある選手宣誓を引き当てた、茨城県下妻市立下妻中学校の栄養教諭・島田亜紀美先生が元気よく選手宣誓を行いました。

茨城県下妻市立下妻中学校

栄養教諭・島田亜紀美さん

宣誓! わたしたち学校給食従事者一同は、地域の特産をいかし、安全安心おいしく子供たちへの愛情あふれる給食をつくり、精一杯戦い抜くことをここに誓います!
令和元年12月8日
選手代表、茨城県下妻市立下妻中学校、栄養教諭・島田亜紀美

会場には、凛とした緊張感と意気込みを伝える空気が支配しました。こうして、決勝戦の幕が切って落とされました。

開会式

※この様子は、YouTubeで生配信された。

一心に調理に没頭する選手たちの感動の光景

選手たちは念入りに手洗いをした後、60分のカウントダウンがスタートしました。それぞれの調理台から軽快な包丁の音が聞こえてきます。調理員と学校栄養士がお互いに声かけあいながらペアワークよく調理を進めていきます。

審査委員の先生方が近くまでよって、調理の内容を細かくチェックします。メディアもカメラや集音マイクを掲げています。台湾からも取材にきていた一行が、熱心に見学しています。

開始10分もするとあちこちの鍋から湯気が上がりはじめ、だしのいい匂いが調理室の中に広がりました。窓の外では各チームの応援団が手製のプラカードをかかげて、一生懸命に応援しています。長いようで本当に短い60分間。どのチームも最高のパフォーマンスを出すべく、最後の1秒まで調理と盛り付けに必死になっていました。

そんななか、20分の猶予を残して、手際よくあらかたの調理を終えた兵庫代表が印象的でした。

限られた時間の中手際よく野菜をきざむ

調理台で展開されたドラマの数々

■秋田代表は軽快な包丁の音を立てながら手際よくニンジンを刻んでいきます。調理台にはお守りの寄せ書きが貼られていました。

■埼玉代表はお互いに声掛けしながらチームワークよく調理を進めていました。

■ニンジンを力強くみじん切りにしていたのは調理員が高校球児だったという兵庫代表。開始10分で早くもだしのとてもいい匂いが調理室を漂いはじめました。兵庫代表は非常に手際よく時間に余裕のある調理を行っており、20分もの時間を残して大方の調理を終え、調理台の清掃を始めていたのが印象的でした。

■地元のメディアからカメラと集音マイクをしきりに向けられていたのは長野代表です。 調理と並行して洗い物を手際よく片付けていました。

■鹿児島代表は、ふくれ菓子のタネを紙の型に丁寧に流し込んでいました。圧力鍋や蒸し器といった、凝った調理器具を駆使していました。

■山口県代表の調理台には、大きなみかん鍋の写真が貼られていました。複数の鍋の火加減をテキパキと調整していました。

■岩手代表は、お互いの調理の邪魔をしないよう離れて調理を進めています。余裕のある進行は見ている側も安心。洗い物が終わり、「シンクOK」と伝達する姿は、ペアワークの良い証です。

■茨城代表は、温度計、タイマーなどの調理ツールを見やすくそして使いやすく設置。エプロンの付け替えもスムーズに、細かい調理の正確さを感じさせます。

■福井代表は、ひとつひとつの動作で声を掛け合い、自分と相手の進行を確認しながら進める姿は信頼関係が完成しています。

■奈良代表は、調味料の整理や、廃棄物の片づけをまめに行い、作業品質の面からも安心・安全を心掛けていることがよくわかりました。

■愛媛代表は、声掛けを頻繁に行って相手をフォローし、無駄な時間を作りません。片付いたテーブルでの作業はミスもなく、調理が進みます。終盤、トラブルがありましたが、慌てずにリカバリのための最善策で進めていました。

■佐賀代表は、ペアワークもよく、補完関係がよくできおり、不慣れなオーブンでの微妙な調整がうまくいかないこともありましたが、最後までやり遂げました。

  • 手際よく進め余裕のある
    調理をする兵庫県代表

  • 不慣れなオーブンでの
    微妙な調整

  • 盛り付けも含めての審査なので
    しっかり盛り付け

こうして感動のドラマを残しながら1時間の制限時間はあっという間に過ぎ去り、全国学校給食甲子園のゴールが過ぎ去っていきました。