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8th contest 2013年 第8回大会

群馬県 昭和村学校給食センター

「群馬県は、嬬恋のキャベツなどが有名です。昭和村は赤城山の裾野に広がる扇状の村で、ここでもキャベツ生産が盛んで、1年中地元のキャベツを給食に使用しています。
O157の問題発生以降、給食では使用しなくなったレタスですが、ここでは朝採れのレタスを給食に使用しています。
明日の献立のサラダにもレタスを使います。
他にも、ほうれん草、小松菜などが生産されています。

県北部はおいしいお米の産地で、県南部の広い平野は小麦の産地です。
日本の小麦はパンには向いていないので、ほとんどが輸入小麦を使用しているのが現状です。
しかし、群馬県でパン用の小麦を開発しようということになり、明日の『ピストレ』というパンにはこの小麦を使用しています。明日はおいしいパンをお召し上がりください」

栄養教諭 根岸仁美さん
調理員 城戸美雪さん

東京都 文京区立青柳小学校

「今回の献立のテーマは『江戸・明治から現代への食を巡る物語』です。
江戸東京野菜は、江戸時代のままで品種改良がされておらず、濃厚な味わいが保たれています。寺島ナス、ごせき晩生小松菜、品川カブ、馬込三寸人参、金町小力ブ…当校では給食に何度も登場します。
それと同時に子ども達には野菜栽培をさせて関心を高めるようにしています。

江戸には、火事とケンカと同じくらい、いなり(寿司)
屋台が多かったんです。明日は、江戸の宝である江戸野菜、東京軍鶏肉、東京大豆を宝袋に入れて『江戸前つくねの宝袋』(いなり寿司)を作ります。

東京の栄養士として感じることは、『子どもと食の距離が遠い』ということです お刺身が海で泳いでいると思っていたり、ジャガイモはスーパーで生まれていると思う子どももいるんです。
地場産物を使った給食を食べることで、子ども達が、自分達の土地を知り、愛し、誇りに思って欲しいと思っています。たくさんの食材を知ることによって、食べることが楽しみになる、そんな子どもを給食で育てていきたいです。

今回の献立は、江戸時代の調理法と郷土食の調理法をアレンジします。
明日、給食をお見せするのがとても楽しみです。東京の歴史を感じる、食への興味をわかせる、そんな給食にしたいと思っています」

学校栄養職員 松丸奨さん
調理員 大野雅代さん

福島県 鮫川村学校給食センター

「鮫川村は『マメで達者な村作り』を推進しており、大豆とエゴマの生産を推奨しています。
凍み餅、凍み大根などの保存食や、エゴマや大豆を使った郷土料理があります。村に根付く、郷土のおもてなし料理は給食にも取り入れられています。

私達は地域に残る給食を目指しています。新しい郷土料理を給食から生み出そうとしています。
『まめみそ力ツ』は、村産の『健育美味豚』のロースを三つ折りにし、地元のみそを使ったみそソースが決め手です。
『彩りすいとん』は鮫川村アイディア料理コンテストの最優秀賞料理です。かぼちゃと枝豆の2種類のすいとんの彩りが美しく、汁には豆乳が入りまろやかに仕上がります。
この2品はこれから郷土料理として土地に残って欲しい献立です。
『じゅうねんあえ』は、特産品の掏りエゴマと季節の野菜をあえた郷土料理です。
給食が地域の食文化として根付いていってほしいと思います。明日は二人で精一杯がんばります」

芳賀さんは決勝大会出場は4回めとなり、最多決勝大会出場者である。

学校栄養職員 芳賀公美さん
調理員 鈴木ひろ子さん

山形県 高畠町立糠野目小学校

「高畠町は、縄文土器が発掘され、町のあちこちに古墳があり、『まほろばの郷』と呼ばれています。
また、有機農業の地でもあり、米、ブドウ、西洋ナシの栽培が盛んです。

当校の給食には元食材納入会の方々が毎日新鮮な野菜を届けてくれています。
JA青年部の協力を得ながら、子ども達が、さつまいも、じゃがいも、カブなどの栽培をしています。

今回の給食では、上杉鷹山依頼の伝統食である鯉を使った『鯉の唐揚げピリ辛ソースかけ』を作ります。
『菊の酢じょうゆあえ』は、もってのほかうまいと言われる『もってのほか』という食用菊を使っています。
芋煮汁をアレンジした『具だくさんのみそ汁』には、元食材納入会の食材や、学校で採れた大根を豊富に使っています。
明日は毎日二人で練習した成果を発揮したいと思います」

同校は、数回のブロック代表校に選出されているが、決勝出場は初となる。

学校栄養職員 樋口宮子さん
調理員 柿崎由利子さん