- HOME
- 2012年 第7回大会
- 決勝レポート
開会挨拶、選手宣誓 「わくわくする給食を作る」
3次の審査を通過し、練習を重ねてきた選手達はいよいよこの日を迎えた。
冬の寒さが厳しく感じられる師走の朝、開会式が始まった。
銭谷 眞美 東京国立博物館長
「過去最高応募という激戦を勝ち抜いてこられたこの12校の皆さんは、ぜひ誇りに思っていただきたいと思います。
本日は、地場産物の活かし方、調理過程、味付けなど総合的な観点から審査させていただきます」
実行委員長の開会挨拶
銭谷眞美
審査員の紹介の後、昨日抽選で選ばれた埼玉県 所沢市立第1学校給食センターの小林洋介さんが代表で選手宣誓をした。決勝大会出場校では初の男性栄養教諭だ。
「私達は自然の恵みと生産者の笑顔を大切にし、全ての子ども達がお昼ご飯が待ち遠しくなる、わくわくする給食を作ることを誓います」 と力強く宣誓した。
選手宣誓
緊張が走る1時間の調理作業
給食に従事するにあたっては、衛生面は大変重要である。
調理にかかる前に、手洗い検査が行われる。
この検査に通らなければ、再度の手洗いと検査を受けなくてはならない。
手洗い検査
いよいよ調理スタート。
1時間の制限時間、また、常とは異なる調理場という条件の中、実力を出すべく選手達は作業を開始する。
報道の記者、カメラなども多数入り、否応にも緊張感が増す。
報道のカメラひしめく緊張の中
序盤戦は食材の洗浄、カットなどが進む。
食材はバットなどに整然と並べられ、洗浄も素材ごとに区分けされ、実に衛生的である。
手や調理器具の殺菌用の薬剤も頻繁に使われる。
手袋も1つの作業ごとに替える。
壁にかけられたカラフルなエプロンは、色ごとに用途が分けられていて、日本の給食の衛生管理がいかに徹底しているかがよくわかる。
整理された調理台で食材のカット
審査員は各調理台を回り、的確にチェックしていく。
厳しい目で確認しては、手元のチェックシートにペンが走る。
調理作業だけではなく、調理台が整然と保たれているか、衛生管理は確実かなど、様々な着眼点に基づいて審査されていく。
審査員の厳しい視線
30分を過ぎる頃には更に選手達の動きも激しくなっていく。
栄養士と調理師は互いに声をかけ合い、連携作業を進めていく。
このチームワークというのも審査の大切なポイントである。
加熱調理も進み、会場にはおいしそうな臭いが立ちこめる。
揚げ油の管理や処理も、安全を期すために声をかけ合っている。
選手達はただ調理しているだけではない。調理中の食材の温度のチェックや、進行の記録など、用意されたシートに書き込んでいく。
給食がしっかり管理されていることがよくわかる。
綿密に組まれた工程表
残り20分頃には、各チームの進行の差が現れてくる。
すでに盛りつけにかかる選手もいれば、進行に遅れを出している選手も出てきていた。
盛りつけも仕上げにさしかかる
10分を切る頃には、6つのトレイに料理が整ってくる。
盛りつけも大切な審査項目である。
非常にカラフルでおいしそうな給食が完成しつつある。
盛りつけも大切な審査項目
選手達は同時に、調理器具の洗浄と後片付けも進めなければならない。
終了時の調理台が美しく片付けられているということは重要なポイントの1つだ。
焦る気持ちを抑えて、水跳ねがないように洗浄も進められていく。
残り10分を切る
そしてタイマーが0を表示し、
調理時間終了のブザーが響き渡った。
ほっと安堵する選手、残念ながら盛りつけが完成しなかった選手、緊張感が溶けて涙ぐむ選手…それぞれの精一杯の1時間が終わった。
調理終了!
※この決勝の様子は、インターネットで生配信された。