第11回大会

岡山県 岡山県立倉敷まきび支援学校

栄養教諭 横山 宏子さん、
調理員 中村 花子さん

「岡山県立倉敷まきび支援学校は、知的部門と肢体不自由部門の新設校として平成26年に開校しました。
新設校なのでゼロ、マイナスからのスタートでした。
私も調理員さんも特別支援学校の経験はなく、手探りで始めました。

目指す学校像は、一人ひとりの教育的ニーズに沿って、持てる力を高め、自立して社会参加できることです。
6歳から18歳の子どもたちに、給食で何ができるかを考える日々です。
児童生徒の障がいはみんな違います。
こだわりが強くて、スプーン1杯すら口にできない子もいます。
担任は辛抱強くスプーンを傾けていきます。
飲み込めた時は、教室は拍手喝采でした。

そうかと思えば『今日あえ物の味、いつもと違うよ。レモンかゆず、はいとった?』という感性を持つ生徒もいます。

味覚の幅や食歴も希薄であったり、咀嚼の力も弱かったりします。
『ふりかけご飯なら食べられる』とはいう子もいますが、ずっとそれで過ごすわけにはいきません。
食べることは生涯続きます。
季節のおいしいものが味わえないことは、とても悲しいことです。
日々の繰り返しで体得できる給食のあり方を考える毎日です。

応募した献立は日常の食事です。
郷土料理のたこめし。
地域の野菜をふんだんに使いJAのお母さんが作った『宝島漬け』。
昔から伝わる呉汁。
高等部の生徒が調理実習で習い、自分たちがおいしいと思ったものを全校のみんなにも食べさせてあげたい思いで作った『磯の松風ケーキ』。

『ま』真心込めて
『き』キビキビと
『び』びっくりぽんな賞状がいただけるように、子どもたちがデザインしたTシャツを着て、明日はがんばります」

香川県 高松市立香川学校給食共同調理場

栄養教諭 池内 夕起子さん、
調理員 十河 ひとみさん

「日本で一番小さな県、香川県は、特産品の量ではかなわないので、品質で勝負しています。
今回は海の幸として、はまち、のり、にぼし、そしてちりめんを使います。
にぼしはすぐに加工するので、はらわたが少なく丸ごとおいしく出汁を取れるのが特徴です。
里の幸としては、『食べて菜』『金時にんじん』『小原紅早生みかん』レモンなどがあります。

今日はこの中から3つのものを紹介します。
まずはまちです。
今回はレモンソースをかけて勝負をしたいと思います。
はまちは今から88年に香川県で世界初の養殖に成功しました。
今は、餌の工夫や海の環境保全の基準を作り、おいしい安全なはまちを養殖しています。

2つ目はくろまめです。
このくろまめは『香川黒1号』と言うオリジナルの品種です。
この写真は中学生が地域の方にインタビューをして、昼食の時間にビデオを流し、生産者の方にも来ていただいてお話を伺っています。

このグラフの学校は、残量が多くて有名な学校でした。
調理を工夫したり、食材を工夫したり。いろいろな取り組みにより残量が毎年減ってきています。

3つめはあんもち雑煮です。
あんもち雑煮は甘みが少ない時代に、お正月ぐらいは甘いものを…ということで、あんこの入ったお餅を雑煮に入れています。
野菜は家族円満を願って輪切りにします。
甘いあんもちと、いりこの出汁、白みそがとても良い味を出します。
中学生にアンケートをとりますと、汁物部門で、3人に1人が1番好きと答える人気料理です。

今回ははまち、くろまめ、あんもち雑煮とで、一足早い讃岐のお正月料理を味わっていただき、来る新年が良い年になるようにと願って、がんばりたいと思います」

佐賀県 鹿島市立学校給食センター

学校栄養職員 南川 由紀さん、
調理員 宮﨑 郁美さん

「鹿島の自然はとても豊かで、農業、水産業、酒造業がとても盛んです。
市の目の前には有明海が広がっています。
潮が引くと大きな干潟が広がります。

今回はこの干潟に住んでいるむつごろう使った料理を作ります。
市には地元料理、むつごろうの甘露煮があります。
素焼きにしてそれを甘露煮にして食べます。

このむつごろうのを子どもたちに少しでも食べて欲しいと思い、むつごろうのパウダーをすり身に混ぜたものを揚げ物に使い『むっちゃん揚げ』を作ります。
その上には佐賀のりを使ったあんをかけます。

酒造では、代表的なお酒として『鍋島』が有名です。
鹿島で作られている甘酒を使ったあえ物を作ります。

鹿島でたくさん作られている『万次郎かぼちゃ』という、ラグビーボールの形ような形をしたかぼちゃのだご(だんご)汁を作ります。
『万次郎かぼちゃのつんきぃだご汁』です。
『つんきい』は方言で『ちぎる』の意味です。
黄色い色がとてもきれいなので、明日はぜひ皆さん見てください。

今回の献立は鹿島のおいしいものたくさん詰め込みました。
食器も陶器で、鹿島のキャラクターが印刷されています。
また、子どもたちはお盆の上に自分の好きなランチョンマットをひいています。
私たちもむつごろうのかわいいランチョンマット作ってきました。
食材だけではなく見た目にもこだわっていますので、注目してください」

鹿児島県 屋久島町学校給食東部地区共同調理場

栄養教諭 西野間 かおりさん、
調理員 東 美代子さん

「本日飛行機を着乗り継ぎ、無事、東京に到着しました。
私たちが住んでいる屋久島は、皆さんご存知の通り、世界自然遺産の島です。
豊かな自然に恵まれたこの島には、縄文杉の山や海を愛する観光客が絶えません。

屋久島には4つの調理場があります。
屋久島町学校給食東部地区共同調理場は、安房という地区にあります。
調理場のすぐ近くには安房港があります。
安房港は昔からとびうお漁がさかんで、現在でもとびうおの水揚げが全国でもトップクラスです。

こちらの写真は、毎年安房で開催されるとびうお祭の写真です。
熟練の漁師さんによるとびうおさばきショーや、若い漁師さんによるとびうおの炭火焼きが無料で配布されるおもてなしがあります。

うちの主人はとびうお漁師です。
今日は縁起をかついで、自宅の船の大漁旗を持ってきました。

明日の決勝大会では、昔から地元で食べられているとびうおのミンチを主菜に、とびうおのあご出汁を汁に使うという、まさにとびうおづくしの献立です。
島の特産品たんかんや、年中自生してる『はんだま』も献立に彩りを添えます。
大好きな屋久島の子どもたちや、いつも支えてくださる多くの方々のもとに、この大漁旗をかけて帰ることができるように、明日は練習の成果を発揮してがんばります」