2015年 第10回大会

東日本の決勝進出6校・施設を発表

東日本地区の第1次、2次、3次、4次審査を行いブロック代表校・施設、決勝大会出場校・施設を決定しました。
10月11日に埼玉県さいたま市で行われた東日本ブロックの地区代表表彰式で発表されました。
西日本地区の結果は、10月18日に大阪市で発表いたします。

10月11日  北海道・東北 / 関東 / 甲信越・北陸ブロック地区代表表彰式

〜北海道・東北、関東、甲信越・北陸の3ブロック6校・施設を決定〜

10回目を迎えた今年は、2,054校・施設の応募がありました。
第1次から4次までの審査をした結果、東日本の北海道・東北、関東、甲信越・北陸の
3ブロックの都道府県代表校・施設、ブロック代表校・施設、さらに決勝進出校・施設を決定しました。

決勝大会に進む12校・施設は、審査委員が第1次、第2次、第3次、第4次の書類選考を行い、
10月11日、北海道・東北、関東、甲信越・北陸3ブロックの6校・施設が発表されました。
10月18日には中部・近畿、中国・四国、九州・沖縄の6代表が発表され、
今年の決勝大会に出場する12校・施設が出揃います。
決勝大会は12月5日、6日の両日、東京都豊島区の女子栄養大学駒込キャンパスで開催されます。

決勝進出校・施設

北海道・東北

青森県 青森市浪岡学校給食センター
(学校栄養職員 村上光代さん)
 ※
秋田県 上小阿仁村学校給食調理場
(栄養教諭 細田智子さん)

関東

東京都 足立区立第十一中学校
(学校栄養士 井上祐子さん)
群馬県 みなかみ町月夜野学校給食センター
(栄養教諭 本間ナヲミさん)

甲信越・北陸

山梨県 南アルプス市立豊小学校
(学校栄養職員 宮川鈴子さん)
石川県 金沢市学校給食扇台共同調理場
(栄養教諭 山外裕子さん)

決勝大会に進む12校・施設は、審査委員が第1次、第2次、第3次、第4次の書類選考を行い、この日、北海道・東北、関東、甲信越・北陸3ブロックの6校・施設が発表された。
10月18日に発表される中部・近畿、中国・四国、九州・沖縄の6代表とともに決勝大会に出場する。
決勝は12月5日、6日の両日、東京都豊島区の女子栄養大学駒込キャンパスで開催される。

決勝大会進出を決めた代表5人が
ゼッケンを着用して決意を表明

写真右から
細田智子さん(上小阿仁村学校給食調理場)
井上祐子さん(足立区立第十一中学校)
本間ナヲミさん(みなかみ町月夜野学校給食センター)
宮川鈴子さん(南アルプス市立豊小学校)
山外裕子さん(金沢市学校給食扇台共同調理場)

※表彰式後、青森県青森市浪岡学校給食センター(学校栄養職員 村上光代さん)は事情により決勝大会出場を辞退されたため、決勝大会出場施設は補欠校の山形県長井市学校給食共同調理場(栄養教諭 山口 薫さん)に変更となりました。

実行委員挨拶 
全国学校給食甲子園®実行副委員長
 馬場 錬成

「全国学校給食甲子園は、今年で10回目を迎えます。
第1回から第10回まで、毎回感動を与えてきました。

1〜4次を審査する先生は、公表されていませんが、全国20名ほどの栄養教諭のベテランたちです。
その先生方に、第10回を迎えて、審査した感想をお聞きしましたところ、年々献立の内容が充実してきているとのことです。
最近は、あまり凝らないようにシンプルに、しかし内容が充実しているという献立も多くなってきたそうです。
もちろん良いことばかりではなく、献立力がまだ足りないなどという施設もあるということです。

全国学校給食甲子園は、単なるコンテストではなくて、食育を啓発するためのもので、国民の多くの人に食育を理解していただくという目的があります。
実は、文部科学省では、小学生のための食育教材を作っている最中です。
年内には完成し、来年には全国の学校でインターネットで閲覧できるようになる予定です。
食育は栄養教諭、学校栄養職員だけのものではありません。
学校給食・食育は、学校全体、あるいは地域の協力があって初めて、国民の間に浸透します。
私の見解では、将来、栄養教諭は『食育教諭』となり、学校の科目には『食育科』というものが1つ増えるのではないかと思っています。」

開会挨拶

開会挨拶
全国学校給食甲子園®実行副委員長
馬場 錬成

第1次審査結果 全応募校・施設から約210校・施設を選出

第2次審査結果 都道府県代表 57校・施設を選出

都道府県代表は各1校・施設であるが、応募数が多く、また献立のレベルも高かった県は、2〜3校・施設が選出された。
この県は、秋田、茨城、長野、新潟、香川、佐賀、長崎、宮崎、鹿児島の9県。

第3次審査結果 24校・施設を選出

東日本3ブロック各4校・施設、計12校・施設が発表され、表彰状が授与された。

表彰状を受け取る
佐渡市相川学校給食センター
冨樫陽子さん

第4次審査結果 決勝進出 12校・施設を選出

いよいよ、決勝進出校・施設の発表となった。各ブロック2校・施設、計6校・施設が決定した。

北海道・東北

青森県 青森市浪岡学校給食センター
(学校栄養職員 村上光代さん)
 辞退
秋田県 上小阿仁村学校給食調理場
(栄養教諭 細田智子さん)

関東

東京都 足立区立第十一中学校
(学校栄養士 井上祐子さん)
群馬県 みなかみ町月夜野学校給食センター
(栄養教諭 本間ナヲミさん)

甲信越・北陸

山梨県 南アルプス市立豊小学校
(学校栄養職員 宮川鈴子さん)
石川県 金沢市学校給食扇台共同調理場
(栄養教諭 山外裕子さん)
秋田県 上小阿仁村学校給食調理場
(栄養教諭 細田智子さん)

「まさか選ばれると思っていなかったので、緊張しています。
村の方々の協力を得て、ここまで来られたと思うので、決勝大会も力を合わせてがんばりたいと思います。」
秋田県は、昨年の9回大会では、藤里町学校給食センター(栄養教諭 津谷早苗さん)が優勝している。今大会は秋田県の2連覇がかかっている。

上小阿仁村学校給食調理場
細田智子さん

足立区立第十一中学校
井上祐子さん

東京都 足立区立第十一中学校
(学校栄養士 井上祐子さん)

「足立区では食育も栄養面も重視する献立を作成し、『おいしい給食』をモットーに、107校の学校栄養士が仕事に励んでいます。
ここまで来られたのは、足立区長を初め、学務課学校給食係・おいしい給食係の支えがあり、本校の先生方の食育の取り組みや、それを学ぶ生徒達、107校の学校栄養士仲間の応援のおかげです。
委託業者、納入業者、生産者の熱い思いにも深く感謝しています」
東京都は、文京区立青柳小学校(学校栄養職員 松丸奨さん)が、第8回大会で優勝、第9回大会で準優勝している。

群馬県 みなかみ町月夜野学校給食センター
(栄養教諭 本間ナヲミさん)

「うちの地区では、代々、みんなで集まって献立研究をしています。
全校学校給食甲子園にも第1回から応募しております。
そういう研究が続いている中、街の農政、ブランド推進室などいろいろな所が連携し合って、雪の季節のために、ブルーベリーを冷凍保存したりと、1年中(地場産物が)何か使えるように考えてくれています」
群馬県は、第8回大会以来、3回目の決勝大会出場となった。本間さんは第2回大会でも県代表となっている。

みなかみ町月夜野
学校給食センター
本間ナヲミさん

南アルプス市立豊小学校
宮川鈴子さん

山梨県 南アルプス市立豊小学校
(学校栄養職員 宮川鈴子さん)

「本校では夏休みに子ども達の宿題として『親子愛情レシピ』を全生徒から募集しています。
その中の1つのものが、今回の献立となっています。
保護者の方に感謝したいと思います」
南アルプス市立豊小学校は、第7回大会ブロック代表校。山梨県は初の決勝大会進出となった。

石川県 金沢市学校給食扇台共同調理場
(栄養教諭 山外裕子さん)

「本日は今年3月に開通した北陸新幹線に乗って参りました。
NHK連続テレビ小説『まれ』も石川県を舞台としており、今年は石川県にとって賑わいのある節目の年です。
全国学校給食甲子園でも第10回という節目の年であり、この年にこのような場に立たせていただいて大変うれしく思っています」
石川県は、5回目の決勝大会進出となった。

金沢市学校給食扇台共同調理場
山外裕子さん

過去決勝大会出場校講演会
全国学校給食甲子園に参加して

第9回全国学校給食甲子園® 優秀賞
神奈川県横浜市立上寺尾小学校 
栄養教諭 松本清江さん

「昨年、神奈川県から初めて、決勝大会に進出することができました。
調理技術が優れているということで、優秀賞をいだたくことができました。
私たちの献立は、ごく普通の給食の献立です。
恐らく、コンセプトが評価されたのではないかと思っております。

横浜市には『はま菜ちゃん』という、葉物野菜のキャラクターがおり、また、『バランスイーナちゃん』という食育キャラクターもいます。
横浜市は大きな街で、地場産物を使うのは難しいところがあります。
そんな中で、地場産物活用を促進するために、地場産を使った学校給食の献立コンクール『はま菜ちゃん料理コンクール』というものが開催されています。
このコンクールに入賞した献立『ジャガマーボー』で、全国学校給食甲子園に応募しました。
この他、東京湾のひじき、三浦半島のとうがんを使用した献立も加えました。
夏場は豆腐を使いにくいのですが、『ジャガマーボー』では、豆腐の代わりに地場産物のじゃがいもを使用しました。
横浜市では、7月がじゃがいもの収穫期です。

開港の地、横浜市は300万人を越える大都市で、小学校だけで350校あり、毎日20万食を作っています。
しかし、都市部としては珍しく住宅地の中に農地が残っています。
学校の前にも畑があり、季節折々の野菜を作っています。
横浜市では、11月を地産地消月間として、ポスターなどを使ってアピールしています。

第9回全国学校給食甲子園®
優秀賞
松本清江さん

神奈川県では、小松菜、キャベツ、じゃがいも、にんじん、ほうれん草を生産しています。
果物では、『浜なし』という梨もあり、全て市内で消費されてしまうほどの人気です。
県の山間部では大豆が作られ、みそなどに加工されています。
県西武地域は温州みかんの栽培が盛んで、『湘南ゴールド』というブランドもあります。
湘南では、他にも、紫玉ねぎのブランド『湘南レッド』、しらす干しもあり、米も生産され給食にも出されています。
三浦半島には、全国有数の漁獲高を誇る三崎港があり、豊富な水産物を提供しています。
三浦大根、スイカ、小玉とうがんなどの農産物もあります。
昨年の献立は、これらの地場産物を活用してのエントリーです。

それでは、決勝大会についてのお話をします。
まず前夜祭があり、各地域のお国自慢を3分で行います。
私は『バランスイーナちゃん』の話をして、地場産物65%を使った献立をアピールしました。
私たちのプレゼンテーションは地味なものでしたが、他のみなさんは、観光協会のポスターなど持ち込んで、とても賑やかにしていました。

決勝大会当日は、セレモニーがあり、代表者が選手宣誓をします。
この代表は前夜祭での抽選で決められました。

そして、調理室に移動して、緊張の作業前の手洗い検査があります。
調味料の計量、野菜の取り分けなど 事前の準備はできるようになっていました。
調理室は、狭いところなので、いろいろな工夫が必要になります。
時間は、洗い物を含めて60分です。
この時間内に収めるために、作業工程の工夫には、とても悩まされました。
用途ごとに色分けされたエプロンが用意されていますので、しっかり使い分けます。
作業工程表、温度確認の記録は、終了後に審査員に提出して、これも審査対象となります。

会場は、審査員や応援の方もいらっしゃって、大勢の人達が見ています。
とても集中しての調理作業でしたので、応援の方が近くまで来てくれても全く気がつきませんでした。
緊張の中、何とか時間内に全て終わらせました。

当日は、インターネットのUstreamでライブ配信されていて、文部科学省の濱田食育調査官が細かく解説をしていました。

昨年は大変な激戦だったそうで、かなり長い時間審査が続いていました。
優勝は秋田県の藤里町学校給食センターで、試食させていただきましたが、1時間でこれだけのものを作られたのかと、とても驚きました。
私たちは、4回の練習をして、時間内に間に合うように訓練しましたが、藤里町学校給食センターさんは、10回上も練習を重ねてきたそうです。

みなさま、これから大変なことと思いますが、自分のためにもなる有意義な体験ですので、ぜひがんばってください。ご検討をお祈りいたします」

閉会あいさつ 全国学校給食甲子園®実行副委員長
 馬場 錬成

「決勝大会進出する6代表が決まりましたが、惜しくも逸した方も、紙一重の差でした。
4次審査まで見守りましたが、どこが決勝大会に進出してもおかしくないほどの大接戦でした。

山梨県南アルプス市から決勝大会に進出する学校が決まりましたが、その隣の韮崎市出身の大村智先生がノーベル生理学医学賞を受賞しました。数年前から有力候補に上がっていました。
南アルプス市立豊小学校は、この勢いをもらって優勝となるでしょうか。

例年お伝えしておりますが、全校学校給食甲子園は単なるコンテストではございません。
この趣旨はすっかり、みなさんにも浸透したようで、応募用紙にはいかに食育に取り組んでいるかしっかり書き込まれている方も多数いらっしゃいます。

今年は全校学校給食甲子園10回の記念として、ワークショップを開催いたしました。(『つくってみよう!学校給食メニュー 〜食育もいっしょに学んだよ〜』)
小学生の皆さんが日頃学校で食べている給食を実際に親子でつくってみようという企画です。
とても好評で、取材の方たちもおいでになりました。
今後も、このような食育の普及を担うセミナー、シンポジウムなどを増やして行きたいと思います。

閉会挨拶
全国学校給食甲子園®実行副委員長
馬場 錬成

決勝大会の様子は、今年もUstreamでライブ配信されます。
実況中継は昨年と同様に、文部科学省の濱田有希食育調査官に解説をお願いすることにしています。毎年、名調子の解説と評判です。
当日は地元の方達にも動画をご覧になっていただけます」

表彰式参加校・施設のみなさんで記念撮影