2014年 第9回大会

東日本の決勝進出6校・施設を発表

東日本地区の第1次、2次、3次、4次審査を行いブロック代表校・施設、決勝大会出場校・施設を決定しました。
10月19日に埼玉県浦和市で行われた東日本ブロックの地区代表表彰式で発表されました。
西日本地区の結果は、10月25日に大阪市で発表いたします。

10月19日  北海道・東北 / 関東 / 甲信越・北陸ブロック地区代表表彰式

〜北海道・東北、関東、甲信越・北陸の3ブロック6校・施設を決定〜

9回目を迎えた今年は、2,157校・施設の応募がありました。
第1次から4次までの審査をした結果、東日本の北海道・東北、関東、甲信越・北陸の
3ブロックの都道県代表校・施設、ブロック代表校・施設、さらに決勝進出校・施設を決定しました。

決勝大会に進む12校・施設は、審査委員が第1次、第2次、第3次、第4次の書類選考を行い、
10月19日、北海道・東北、関東、甲信越・北陸3ブロックの6校・施設が発表されました。
10月25日には中部・近畿、中国・四国、九州・沖縄の6代表が発表され、
今年の決勝大会に出場する12校・施設が出揃います。
決勝大会は12月6日、7日の両日、東京都豊島区の女子栄養大学駒込キャンパスで開催されます。

決勝進出校・施設

北海道・東北

青森県 青森市小学校給食センター
(栄養教諭 長沼裕美子さん)
秋田県 藤里町学校給食センター
(栄養教諭 津谷早苗さん)

関東

東京都 文京区立青柳小学校
(学校栄養職員 松丸奨さん)
神奈川県 横浜市立上寺尾小学校
(栄養教諭 松本清江さん)

甲信越・北陸

富山県 高岡市学校給食石瀬共同調理場
(学校栄養職員 荒木志帆さん)
福井県 福井市大東中学校
(栄養教諭 田中範子さん)

決勝大会に進む12校・施設は、審査委員が第1次、第2次、第3次、第4次の書類選考を行い、この日、北海道・東北、関東、甲信越・北陸3ブロックの6校・施設が発表された。
10月25日に発表される中部・近畿、中国・四国、九州・沖縄の6代表とともに決勝大会に出場する。
決勝は12月6日、7日の両日、東京都豊島区の女子栄養大学駒込キャンパスで開催される。

決勝大会進出を決めた代表6人が
ゼッケンを着用して決意を表明

写真右から
長沼裕美子さん(青森市小学校給食センター)
津谷早苗さん(藤里町学校給食センター)
松丸奨さん(文京区立青柳小学校)
松本清江さん(横浜市立上寺尾小学校)
荒木志帆さん(高岡市学校給食石瀬共同調理場)
田中範子さん(福井市大東中学校)

実行委員挨拶 
全国学校給食甲子園®実行副委員長
 馬場 錬成

「今年は、全国から2,157校の応募がありました。
本日ここには、第3次審査を通過した東日本の26校の方達が揃いました。
この中から更に絞り込んで6校が決勝大会に進出します。
本当は全員が決勝大会に出場していただきたい気持ちです。

1996年、大阪府堺市で、感染者9600名、死者3名もの大被害を出した給食の集団食中毒事件が起きてしまいました。
当時の文部省は大変な試練に遭いました。
その直後、文部省に学校給食の衛生管理の委員会が発足し、私もその一人となりました。
この委員会は今でも18年間続いております。
こういった事件は少なくなりましたが、ノロウイルスなどの冬に発生しやすいウイルス性の食中毒もあります。
給食に携わる先生方は、衛生問題には日夜努力されていることと思います。

本日は福島県の芳賀公美先生が決勝大会出場経験者としてご講演してくださいます。
先生は決勝大会に4回出場という記録保持者です。
今年は、勤務先の移動の狭間に当たり、応募ができなったのですが、来年はまた応募してくださるものと思います」

開会挨拶

開会挨拶
全国学校給食甲子園®実行副委員長
馬場 錬成

第1次審査結果 全応募校・施設から約220校・施設を選出

第2次審査結果 都道府県代表 58校・施設を選出

都道府県代表は各1校・施設であるが、応募数が多く、また献立のレベルも高かった県は、2〜3校・施設が選出された。
この県は、秋田、長野、新潟、福井、香川、愛媛、佐賀、長崎、宮崎、鹿児島の10県。

第3次審査結果 24校・施設を選出

東日本3ブロック各4校・施設、計12校・施設が発表され、表彰状が授与された。

表彰状を受け取る
札幌市立新琴似西小学校
岸本琴海さん

第4次審査結果 決勝進出 12校・施設を選出

いよいよ、決勝進出校・施設の発表となった。各ブロック2校・施設、計6校・施設が決定した。

北海道・東北

青森県 青森市小学校給食センター
(栄養教諭 長沼裕美子さん)
秋田県 藤里町学校給食センター
(栄養教諭 津谷早苗さん)

関東

東京都 文京区立青柳小学校
(学校栄養職員 松丸奨さん)
神奈川県 横浜市立上寺尾小学校
(栄養教諭 松本清江さん)

甲信越・北陸

富山県 高岡市学校給食石瀬共同調理場
(学校栄養職員 荒木志帆さん)
福井県 福井市大東中学校
(栄養教諭 田中範子さん)

青森市小学校給食センター
長沼裕美子さん

青森県 青森市小学校給食センター(栄養教諭 長沼裕美子さん)

「第4回大会に続き、2回目の決勝大会出場になりました。
また決勝大会に出場できるとは夢にも思っていませんでした。
今は、今年4月に新しく出来た給食センターにおります。
11,000食を作る大規模施設です。
『大規模だから出来ない』という言い訳をしないように、がんばっています。
実は青森県は全国一の短命県です。
県を上げて、短命県一位から脱すべく取り組んでいます。
私達も、『元気で長生き』ということを目指して献立を考えてきました」

長沼裕美子さんは、第4回大会では決勝進出、そして特別賞を受賞している。

秋田県 藤里町学校給食センター(栄養教諭 津谷早苗さん)

「藤里町は、世界自然遺産の白神山地の豊かな惠みを受けている土地です。その豊かな自然の食材を取り入れるように献立を考えています。
初めての決勝大会で、白神山地の食材を全国にPRできればと思います」

津谷早苗さんは、昨年の8回大会では県代表に選ばれている。
秋田県としては、決勝大会進出は2回目となる。

藤里町学校給食センター
津谷早苗さん

文京区立青柳小学校
松丸 奨さん

東京都 文京区立青柳小学校(学校栄養職員 松丸奨さん)

「去年と同じ決勝の舞台に立てることができ、大変光栄に思います。
昨年の決勝大会での、心臓が止まりそうな緊張感を思い出しました。
日々の業務や、食育において、どれだけ良い物が作れるかということを常に頭においています。
決勝大会では、最大の努力で、最高の成果を残したいと思っています」

松丸奨さんは、昨年の第8回大会では、初出場、初優勝という結果を出した。今年は大会初の連覇に挑む。

神奈川県 横浜市立上寺尾小学校(栄養教諭 松本清江さん)

「みなさまの工夫が凝らされた献立がたくさんある中で、私の質素な献立が選ばれて驚いております。
神奈川県は決勝大会には進出したことがありません。精一杯がんばります。
今回の献立のジャガマーボーは、レシピコンクールで入賞した、児童の応募作品です」

松本清江さんは、昨年の第8回大会でも、県代表となっている。

横浜市立上寺尾小学校
松本清江さん

高岡市学校給食石瀬共同調理場
荒木志帆さん

富山県 高岡市学校給食石瀬共同調理場(学校栄養職員 荒木志帆さん)

「決勝大会に進むことができてびっくりしています。
ここまできたら最後まで一生懸命がんばりたいと思います」

荒木志帆さんは、ご当地グルメの高岡昆布めし、そうめんを雨晴海岸の白波に見立てた汁物など、土地を意識した献立で決勝に挑む。

福井県 福井市大東中学校(栄養教諭 田中範子さん)

「今回の献立は、私一人が考えたのではなく、家庭部という部活動をしている生徒達が考え出しました。
裁縫、調理などの活動をしている部です。
生徒が考えた献立が、学校の中だけだけではなく、全国のみなさんにお披露目できることとなり、
生徒の活動の励みになります」

田中範子さんは、第5回大会ではブロック代表に選ばれている。
福井県としては2回めの決勝大会出場となった。

福井市大東中学校
田中範子さん

過去決勝大会出場校講演会
4回の決勝大会出場から得たもの

第8回全国学校給食甲子園® 協賛企業賞(タニコー賞)
いわき市立平北部学校給食共同調理場
(第8回大会出場当時 鮫川村学校給食センター)
学校栄養職員 芳賀公美さん

芳賀公美さんは、4回の決勝大会出場を果たした、最多決勝出場者。
過去の決勝大会の経験を元にお話ししていただいた。

「私が昨年度まで勤務しておりました鮫川村学校給食センターでの取り組みについてご紹介させていだたきます。
鮫川村と隣町の給食、約940食を作る施設でした。今現在は800食弱です。

鮫川村の運営方針の重点のつ1である、旬菜旬食・地産地消を推進して参りました。
いくつか例を挙げますと、地場産米を使ったガス釜での炊飯や、児童と生産者が一緒に給食を食べる、食と農の交流会などです。
これは児童の食への関心増進、生産者の意欲向上が図られました。
直売所には食材の一次加工をお願いして、扱える食材を増やし、地場産物の幅を広げました。
直売所で販売するお弁当に学校給食メニューを取り入れてもらい、地元の方達に給食への理解を深めてもらえるように努めて参りました。
調理工程も見直し、下処理に時間のかかる葉物類などの生鮮野菜の使用を増やすことができました。
スチームコンベクションオーブンを使用して、地場産物を活用しています。

また、給食レシピコンテストを実施しておりました。
毎年課題を決めて取り組んできました。
22年度の大豆を使ったレシピコンテストの作品をご紹介します。
『お豆さんのかき揚げ』、『まめコロ』です。
調理員と何度も試作をし、工夫をして、団結して作りました。
児童からは、苦手だった食材が食べられるようになった、などの反応がありました。
また、次のレシピを考える意欲も湧いるようでした。

第8回全国学校給食甲子園®
協賛企業賞(タニコー賞)
芳賀公美さん

こうした地産地消の取り組みが、全国学校給食甲子園®の決勝大会出場に結びついたのではないかと思います。

鮫川村学校給食センターは、4回の決勝大会を果たしました。
その献立のテーマを簡単にご紹介いたします。
 第4回大会 食材をできるだけシンプルに味わう献立
 第5回大会 児童が苦手な食材を克服できる献立
 第7回大会 児童の考えたレシピを取り入れた献立
 第8回大会 地域の方が考えたレシピを取り入れた献立
これらは日々の中で学び感じたことを献立にしたものです。
4回の大会出場の中で、多くのことも学ばせていだたきました。

この大会出場を経て、様々な業務の見直しを行ってきました。
まず1つは、衛生面の見直しです。
各施設の服装なども勉強になり、当施設でも、インナーキャップの導入を図りました。
施設を管理する村の方達とも話し、トイレの改修工事なども行ってきました。

献立も見直しました。
他の出場校の先生の献立を取り入れ、調理員さん達に「新潟の先生のレシピだよ」と話すと、大変興味を持ってくれて、楽しく調理できました。

また、学校、家庭、地域との連携も強くなっていきました。
全国学校給食甲子園®で注目されたことにより、児童、先生、地域の方達からもよく声をかけてもらうようになりました。
大会に出場したからこそ、周囲が給食に興味を持ってくれたのです。

私は、本年度からはいわき市の校給食共同調理場に勤務しております。
これからはいわき市の地場産物、ナシ、トマト、米、ネギなどを活用し、給食に活かそうと考えています」

閉会あいさつ 全国学校給食甲子園®実行副委員長
 馬場 錬成

「毎年お伝えしているのですが、全国学校給食甲子園は、単なるコンテストではございません。
私がこの大会の発足を思い立ったのは、学校給食の重要性を全国の人々に知ってもらいたいという想いからでした。
この大会を通して、一生懸命活動している、栄養士、調理師の方達の励みになるようにしたいと考えておりました。

今年は9回目を迎え、来年は10回という節目の年になります。
また、昨年は史上初めて男性の栄養士が優勝を果たし、注目を集めました。

決勝大会選出に惜しくも選に漏れた学校も、実際には審査では紙一重です。
本当に1点、2点の僅差です。
なにしろ、僅差ですから、誇りを持っていただればと思います。
そして、決勝を目指してまた来年是非ご応募いただきたいと思っております。

本日発表されました決勝進出校6校の中には、昨年の優勝校、東京都・文京区立青柳小学校の松丸先生がいらっしゃいます。
先生は給食王子と呼ばれているそうです。

閉会挨拶
全国学校給食甲子園®実行副委員長
馬場 錬成

女性が多く活躍している職場で、男性が初めて優勝したことは話題になりましたが、今年は史上初の2連覇なるか、また注目が集まるところだと思います。
みなさん、本日は遠いところをこの表彰式にお集まりくださいましてありがとうございました」

表彰式参加校・施設のみなさんで記念撮影