2010年 第5回大会

審査のポイントは「調理過程」「地場産物の利用度」「見栄え」そして「味」

 審査副委員長の金田雅代女子栄養大学短期大学部教授が、調理過程、地場産物がどのように活かされているか、そして見栄え、味の審査の観点毎に講評を行った。

 まず調理過程については、「初めて手洗い検査を行ってもらったが、1回でクリア出来た。さすが日ごろから手洗い徹底がされていると安心した。次に衛生管理、作業工程、チームワークの観点で採点した。衛生管理では温度の確認、作業工程では下処理から調理、盛り付けとあるが、工程表を守り、確認しながら進められているかをみた」と述べた。

審査副委員長の
金田雅代女子栄養大学短期大学部教授が講評

 また、「工程表通りに行っていたチームと、時間に追われて確認はできているが記録ができていないチームがあり、これが差になった。チームワークではゆとりを持って進んだところと少し急いでいるところの差が出た」と語った。

 地場産物の活用では「皆地場産物がうまく活かされており、審査員から賞賛された」と高評価を与えた。見た目は「どれもきれいで、美味しそうだった。私は料理の後ろに見える子どもたちや生産者の思いが1食に凝縮されているのだと感激した。素材の美味しさで食べるということもあるが、味をきちんと付けることでメリハリができて美味しく食べられるのではないだろうか」と味付けの工夫を促した。

 そして金田審査副委員長は「単に美味しくて見栄えが良ければいいという給食甲子園ではない。衛生管理上などさまざま点から賞を決めたが、ここまで上がってこられた皆さんはすごい努力があったと思うし、素晴らしいと思う」と、選手をねぎらった。

21世紀構想研究会の馬場理事長が「今後もさらなる理解と支援を」と閉会の挨拶

 特定非営利活動法人21世紀構想研究会の馬場錬成理事長は閉会の挨拶で、「今年も数々の感動とドラマを生んだ。これまでに出場した栄養教諭、学校栄養職員、調理員の方々から、その後の仕事でも張りがあって、生産者や父母、地域の人から大変理解をいただいているといううれしい言葉を聞いた。

 審査は本当に紙一重だった。賞を貰えなかった人も胸を張って、地域代表として存分に力を発揮したということを報告してほしい」と選手を讃えた。さらに「大会は学校給食を理解して貰い、食育振興にも貢献したいと考えて実施している。今回多くの人の支援をいただいたが、第6回以降も続けていきたいと考えているので理解とご支援を」と訴えた。

お互いの健闘をたたえあって出場者全員で記念撮影